
海水水槽を維持するうえで大切なのが「比重(塩分濃度)」の管理です。
カクレクマノミやサンゴにとって、塩分の濃度が少しズレるだけでもストレスや病気の原因になります。
そこで登場するのが 比重計。ですが、比重計にはいくつか種類があり、それぞれに「誤差の出やすさ」と「正しい使い方」があります。
今回は初心者の方に向けて、比重計の種類ごとの特徴と、正しく測るためのポイントを解説します。
比重計の主な種類と特徴
フロート式(浮き型)
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形:ガラス管に目盛りがついたシンプルな浮き
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測定方法:水を筒に入れ、浮きの沈み具合で比重を読む
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メリット
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安価(1,000円前後から)
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仕組みがシンプルで故障しにくい
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デメリット
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温度補正が必要(水温により数値がズレやすい)
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気泡が付着すると誤差が出る
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誤差の傾向:±0.002程度
プラスチック製ハイドロメーター(箱型)
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形:四角いケースに水を入れると針が動いて比重を表示
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メリット
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手軽で扱いやすい
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比較的安価
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デメリット
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プラスチックの歪みや劣化で精度が落ちやすい
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水温補正機能がついていない場合、ズレやすい
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誤差の傾向:±0.003~0.005と大きめ
屈折計(ハンドヘルドリフラクトメーター)
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形:レンズに海水を垂らし、光の屈折で比重を読み取る機器
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メリット
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精度が高い(±0.001程度)
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少量の海水で測定できる
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温度補正機能(ATC)がついているものが多い
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デメリット
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価格がやや高い(3,000~10,000円程度)
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定期的なキャリブレーション(校正)が必要
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誤差の傾向:±0.001程度(正しく使えば最も信頼できる)
初心者が知っておきたい「正しい測り方」
水温に注意
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比重は水温によって変化します。
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例えば25℃で1.025の海水も、20℃では値が変わってしまう。
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温度補正がない比重計を使う場合は、必ず水温を合わせて測定しましょう。
気泡を取り除く
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特にフロート式・ハイドロメーターでは気泡が付着すると、浮きが浮きすぎたり針が狂ったりします。
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計測前に軽く振って気泡を取り除くことが大切です。
校正を忘れない
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屈折計を使う場合、蒸留水やRO水で「ゼロ調整(校正)」を定期的に行いましょう。
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これを怠ると、せっかくの高精度機器でも誤差が出てしまいます。
複数の方法でチェックする
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初心者は 安価なハイドロメーターと屈折計の2種類を使い比べると安心です。
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「ハイドロメーターの目安+屈折計の正確な数値」で、誤差を補いながら水槽を安定させられます。
おすすめの運用方法(初心者向け)
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普段のチェック:手軽なプラスチック製ハイドロメーター
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定期的な正確測定:屈折計(校正済み)
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海水魚やサンゴを導入する前は必ず屈折計で確認
まとめ
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フロート式・ハイドロメーターは手軽だが誤差が出やすい
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屈折計は高精度で初心者にもおすすめ
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温度・気泡・校正を意識すれば、安定した比重管理が可能
比重は「水槽の健康診断」のようなもの。
正しい測り方を身につけて、安定した海水環境を作りましょう!