
海水魚水槽の中でもひときわ目を引く鮮やかな黄色の魚、キイロハギ(Yellow Tang)。
見た目の美しさだけでなく、コケ取り能力の高さからも人気のある魚です。
今回は、初心者でも安心してキイロハギを飼育できるように、必要な設備や混泳のコツを詳しく解説します。
キイロハギの基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 学名 | Zebrasoma flavescens |
| 分布 | ハワイ諸島・太平洋中部 |
| 体長 | 約15cm前後 |
| 寿命 | 約5〜10年 |
| 性格 | やや神経質・縄張り意識あり |
| 食性 | 雑食(特に海藻・コケを好む) |
キイロハギの魅力ポイント
-
水槽内で映えるビビッドな黄色
-
ライブロックやガラス面のコケを食べてくれるお掃除屋さん
-
温厚な性格で多くの魚と混泳可能
ただし、同種や形の似たハギ類には攻撃的になることもあるので注意が必要です。
飼育に必要な設備
水槽サイズ
キイロハギは遊泳スペースを広く必要とするため、
最低でも60cm水槽(できれば90cm以上)が理想です。
ろ過装置
ろ過能力の高い外部フィルターまたはオーバーフロー水槽がおすすめ。
泳ぎが活発な魚なので、水質を安定させることが重要です。
照明
特別な強い光は不要ですが、サンゴ水槽に入れる場合は青白いLEDライトが最適。
水槽内の海藻を育てるのにも役立ちます。
水温・塩分濃度
-
水温:24〜26℃
-
比重:1.023〜1.025
安定した環境を保つことでストレスを減らし、発色も美しくなります。
隠れ家と泳ぐスペース
ライブロックをレイアウトして隠れ家を作りつつ、泳ぐスペースを確保しましょう。
狭すぎると縄張り争いが起きやすくなります。
エサの与え方
キイロハギは草食寄りの雑食性です。
-
主食:海藻・乾燥アオサ・人工飼料(スピルリナ配合)
-
補助:冷凍ブラインシュリンプなど
エサを1日2回程度、少量ずつ与えましょう。
海藻クリップにアオサを挟んで与えると、自然な姿でついばむ様子が楽しめます。
混泳できる魚・避けたい魚
◎ 相性の良い魚
| 種類 | 特徴 |
|---|---|
| カクレクマノミ | 温厚でハギとの相性◎ |
| デバスズメダイ | 群れで泳ぎ、ケンカしにくい |
| ハタタテハゼ | 底〜中層で棲み分けしやすい |
| スカンクシュリンプなど甲殻類 | 攻撃されにくく共存可能 |
✕ 混泳を避けたほうがよい魚
| 種類 | 理由 |
|---|---|
| 同種のキイロハギ | 激しく縄張り争いをする |
| ナンヨウハギ・コーレタンなど他のハギ類 | 形が似ており敵対しやすい |
| 攻撃的なベラ・フグ類 | ストレスやヒレかじりの原因に |
トラブル対策とポイント
| トラブル | 原因 | 対策 |
|---|---|---|
| 体表が白くなる | ストレス・白点病 | 水温と比重を安定、治療薬で早期対応 |
| コケを食べない | 餌付け不足 | アオサやスピルリナを与える |
| 他魚を追い回す | 水槽が狭い | 水槽拡張・レイアウト見直し |
まとめ
キイロハギは、美しさと実用性を兼ね備えた初心者にも人気の海水魚です。
十分な広さと安定した水質を用意すれば、長く健康に飼育できます。
🐟 ポイント:
水槽はできるだけ大きく
コケ対策に最適
他のハギとは混泳させない
海水魚デビューにもぴったりな1匹です。
あなたの水槽にも「南国の黄色い光」を取り入れてみませんか?